2023年度税制大綱が2022年12月16日公表されました。
2023年度税制大綱では暮らしに様々な影響が及びます。証券投資の非課税枠が広がって資産形成がしやすくなり、相続税の節税につながる生前贈与のルールが見直されます。
2024年以降には、防衛費増税の財源となる所得税の上乗せとたばこ増税が控え、負担増が待ち受けます。
『貯蓄から投資へ』の流れを後押しするため少額投資非課税制度(以下NISA)は恒久化し、非課税制度期間も無期限になります。エコカー減税は2024年1月より段階的に基準を厳しくし、2025年5月には優遇対象からがガソリン車は事実上外れます。
1 エコカー減税 据置き
自動車関連税制では期限切れを迎える期限措置の延長が決まりました。
車検時の自動車重量税を優遇する「エコカー減税」は2023年4月までの現行基準を2023年12月まで延長します。
2024年1月以降はより高い環境性能を求め、段階的に優遇対象の自動車を絞り込みます。
自動車購入時に収める「環境性能割り」(旧自動車取得税)は2023年3月末が期限の現行の税率区分を2023年12月末まで据え置きます。
据え置きにより半導体の不足や流通の混乱による納車の遅れを理由に減税の恩恵を受けられない事態を回避する狙いがあります。
2 まとめ
エコカー減税は燃費が良い自動車ほど優遇されます。
基準の達成度に応じて重量税が25%から全額の範囲で減免されます。
電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)など4車種は全額が2回免税、ガソリン車やハイブリッド車(HV)が優遇を受けられる下限は現在「2030年度燃費基準」の60%達成となっていますが、2024年1月から70%、2035年5月から80%に上がります。
購入額に最大3%を課す環境性能割りも2024年1月以降に基準を厳格化しEVなど引き続き非課税ですがガソリン車などは段階的に優遇対象を絞り込みます。
政府は2035年までに新車として販売される乗用車全てを電気自動車に転換する目標を掲げています。
現行の排気量などに応じた課税方式では道路維持の財源を確保できないとして走行距離に応じた課税を模索しています。
税制大綱では検討事項として2026年度改正を視野に「利用に応じた負担の適正化に向けた具体的な制度の枠組みについて検討を進める」と書かれています。
今回の改正点を資産形成や資産運用に活かしましょう!
2023年度税制改正大綱より今回の主な改正点をお伝えしました資産形成や資産運用はこれまで以上にチャンスが広がります。
すでに投資を始められている方、これから投資を始めようと思われている方、皆様の周りにいらっしゃる投資に関心がある方、そんな方々はこの機会を有効にご活用ください。
ご連絡をお待ちしております。(岸田 陽一)